カテゴリー別アーカイブ: 四季のこと

吹き溜まりの雪

 南国の都会の皆さまは、吹き溜まりという言葉をどのように理解するでしょうか。雪国にとって、吹き溜まりとは、雪が風によって、ある場所に固まることを言います。

 道路では吹雪のひどい時、この吹き溜まりによって交通障害になることがあります。除雪が遅れているところを走っていると、突然雪に突っ込んで、ヒヤッとした経験をした人は少なくないと思います。

 写真は、小さな吹き溜まりですが、弊社事務所の前です。風の通り道がわかりますね。降雪がなくても、朝、このような吹き溜まりの雪を除雪しなければなりません。

 この吹き溜まりの雪は、建物の配置によってもできる場所が違います。風の通りの問題ですね。場所によっては、芸術作品のような見とれてしまう流線型になった吹き溜まりなどもあります。風の強い地域ならではの景色です。これって、観光資源にならない?

冬の日本海

 この一週間は、寒波の影響で、地方によっては大雪に悩まされたり、低温による水道凍結などの被害が出ているところもあるようですね。

 岩内は倶知安のような豪雪にはならないものの、それなりの雪が降り、風が強く吹雪で視界が悪くなります。軽い雪なので、風で飛ばされて真っ白になるわけです。

 写真は岩内町の野束地区の海岸から撮ったものです。海は、光の指し方によっては、濃紺、澄んだ水色などに見えます。そして、波の高さによって、打ち砕かれた波は白さの幅を変えていきます。

 普段、この風景を見慣れている近隣の人たちは、寒い、辛いと言うことでしょう。でも、都会の皆さまにとっては、自然のなすこの力は、神秘的に写るのでは思います。

 画像ではなく、実際にこの場に立って、風と寒さを感じながら見てください。きっと何かを感じるはずです。地元の人にとっては、この場にたたずむだけで、「ぱっかじゃねぇの」と言うことでしょうが。岩内町の冬の海、ぜひ一度ご覧ください。

12月22日冬至です

 今日、12月22日は冬至です。各地で冬至にまつわるいろいろなニュースが流れる事と思います。

 弊社の女工さんが仕事を始めるのは7時45分から。朝は日が昇っているのですが、終業の16時50分には、もう真っ暗。一日を一生懸命に働いた女工さんたちが工場を出る姿も、晩御飯の献立を考えながらでしょうか、ちょっとそわそわした感じです。

 工場で働く男性は、女工さんが来る前に来て、仕事の段取りをします。ただ、ここ数日は、雪がたっぷりとあるので、除雪をしてから始めます。その時、まだ暗いのです。うっすらと東の空が明るんで来て、街灯も消えます。

 冬至を境に、また日が長くなるのですが、冬はこれからが本番。寒さはどんどん厳しくなります。すぐクリスマス寒波が来て、大荒れになるとの予報も出ています。

 折り返し地点って、いいですよね。ようやくここまで来たかと思う時と、よし、ここからだと思う時。どちらにせよ、気持ちの節目になります。写真は冬至のイメージではないですが、嵐の前の静けさといった感じの21日の市場から撮った岩内岳です。

除雪車始動

 11日の日曜日に降雪があり、道路も10cmほどの雪が積もりました。とはいえ、岩内町の中でも、降雪量の違いはありますし、風が強いところでは、降り積もった雪が風で飛んで行ってしまいます。

 深夜から早朝にかけて除雪車が忙しく動き回ります。一般の人たちが動き出す前に除雪をするためです。その通った後は、置きみやげと称する雪山が会社や自宅の前に残り、それらの雪を各家庭や各自が排雪するという構図になっています。

 写真は、6時過ぎに通った除雪車です。ピントが合わず、申し訳ありません。降雪量が多い時には、フル回転で動き回ります。寝ていると、その大きなエンジン音で降雪量が多いか少ないかがわかります。

 仕事をする前に、この除雪作業をしなければ、仕事のスタートになりません。やっぱりいやだなと思うのですが、この寒さが来なければ、本来来るはずの魚もやって来ないのです。冬はやっぱり冬の状態でなくては、美味しいものもできません。そう考えれば、「しかたない」という言葉が自然に出てしまうのです。

バスの冬の時刻表

 毎年、12月1日と4月1日は、岩内のバス運行時刻表が変わります。12月1日から3月31日までは、いわゆる冬時間になるのです。11月30日の新聞の折込広告として届けられるのが、写真の時刻表です。

 どこが変わるか、わかる人はいつもバスをお使いの方ですね。雪国では当然の事なのですが、冬道は車のスピードも遅くなり、移動時間が夏に比べると多くかかります。

 岩内発札幌行きのバスの時刻を見ると、夏時刻に比べると10分早く出ます。でも、札幌に着く時刻は一緒です。反対に札幌発の時刻は同じなのですが、岩内着は10分遅れになります。もっとも、冬場は猛吹雪になる事も多いので、それ以上に遅れる事も何度もあります。

 札幌-岩内間を走る北海道中央バス高速いわない号はトイレもついていて、ほとんど座ることができます。乗用車に乗ることが当たり前になっている現代ですが、冬道の運転に自信がない方、寝不足な方、たまにはのんびりバスの高い目線で景色を楽しみながらバスでの移動も経験してみてはいかがでしょう?

赤い旗が立っていると、休校だったお話

 11月21日、冬将軍がやってきて、本格的な吹雪になりました。これぞ岩内の冬です。今までも、何度か雪が降ったりしましたが、ただ降ったというだけで、冬というよりは晩秋という表現が正しいような。視界が利かなくなるような吹雪になって初めて、「冬」だと実感します。

 さて、昔話をひとつ。私が小学校に通っていた当時、ちょっと先も見えなくなるような吹雪になると、学校に行く事も大変でした。背が低いので、頭は地面に近い。それだけ風で舞い上がる雪が顔にぶつかったり、ひどい時は息もできなくなるのです。

 風が強い岩内ならではの吹雪です。そんなひどい天気の時、街角の数か所に、赤い旗が立っている事があります。それが立っていると、学校は猛吹雪のため、臨時休校となります。見えた瞬間、嬉しくなっちゃうんです。私のところは、その旗は寺門商店という製麺店のお店の前に立ちました。

 そこまでたった100mなのですが、強い風で呼吸が出来ず、後ろ向きで歩いたり、横を向いたり。現在のように除雪が行き届いているわけではなかったので、危ないというのが理由だったのかもしれません。今はさすがにそんな事はないようです。私の子供たちが悪天候で臨時休校になった時は、前日に電話の連絡網で休校になると連絡が入りました。

 皆さんのところはどうでしたか? 反対に赤い旗が立っていると思いこんで、立っていなかったときは、がっかりして登校したものです。

いよいよ冬到来

 11月に入ってから、穏やかな天気が続いていて、冬の気配が感じられませんでした。15日の朝、ようやく雪が降り寒さもぐっと厳しくなりました。

 岩内岳を見ると、スキー場のコースが白く浮き出ています。スキーを楽しみにしている人たちは、待ち焦がれた雪でしょう。でも、大半の人は、「寒いのはいやだ」、「雪かきはしたくない」と言います。

 私自身、子供の頃は雪が降るとワクワクしていました。小学生のころは雪の中で遊ぶのが大好きでしたし、中学生以降になると、スキーができるから。でも、不思議なもので、こうしてこの職業についていると、やっぱり寒いのは体にこたえるなぁ~と思います。

 とはいえ、こんなメリハリのある四季を感じるからこそ、季節の旬というものに出会えるのですから、この季節感に感謝しなければいけませんね。美味しい旬のスケソを食べるとしますか。新ものの釣たらこをお待ちかねの皆さまは、もうしばらくお待ちくださいませ。

日没が早くなりました

 弊社の工場の終業時間は夕方4時50分です。終業後に工場から外に出ると、女工さんたちの、「雨が上がって良かったね」とか、「寒くなったね」などと言う会話を耳にします。

 つい数日前までは、工場から出ると明るい空だったのに、今は日没後に帰る事になります。当然皆が言う言葉は、「暗くなったねぇ~」。

 写真は岩内町の海岸通りの西の空です。太陽が沈む場所も、夏は北西の海だったのですが、最近は南西の雷電の方に沈みます。

 確か、東京に比べると今時は20分ほどの日没の違いがあったと思います。もちろん北海道の方が緯度の関係から冬は日没が早いのです。

 東京で学生だったとき、ちょっと天然系の女の子の友人に、「北海道って白夜になるんでしょ?」って言われたことがありました。彼女は北海道に来るにはパスポートが必要だと思っていた人です。ちなみに私の妻ではありません。

ナナカマドの実

 岩内の町木がナナカマドって知っていました?私は草木の知識がないので、ここで偉そうな事は申し上げられませんが、町内のあちこちにナナカマドが街路樹として植えられています。

 一週間ほど前の暴風雨によって、その街路樹の紅葉も飛んでなくなってしまったのが多いのですが、写真のナナカマドはしっかりと実がついて、葉も落ちていません。

 不思議な事に、この赤い実は、冬もしっかり残っていて、カラスの非常食になっています。他に食べ物がないと、これを食べるといったところでしょうか。

 さて、後ろの建物等を見れば、岩内の方ならばどこなのかお分かりですね。興味があって岩内に観光で来られる皆さまは、道の駅のお姉さんに聞くと、教えてくれるはず(?)です。 言い忘れました。道の駅ではお土産に一八の商品をお忘れなく。

朝の虹

 25日の朝の一場面です。偶然にも半円の形の虹を見る事ができました。とっさに何かいい事があるかなと考えるのは、なんらかの希望を抱いている証拠でしょうか。

 一般的に朝に見える虹は、天候が崩れる前兆とされています。実際、25日から26日にかけては、雨と風が強く夜には霰(あられ)も降る大荒れの天気になりました。

 海も時化(シケ)て、防波堤に波が当たって高しぶきとなっていました。こんな風景を見ると、いよいよ冬がやってくるのかと感じます。

 写真では、虹が1つだけしか見えませんが、実際には、この輪の上にうっすらとした虹が見えていました。5分後にはこの虹は消えていました。ちょっと得した気分も、あの嵐の天気ですっかり飛んで行ってしまいましたが、いいことあるといいなぁ~。