外来船という言葉が港には存在します。黒船のような海外からやって来た船ではありません。その港に属する船ではない、他所から来た船の事を言います。
岩内港では、いまスルメイカ漁が豊漁になっています。みなさんが普通イメージするのは、夏の風物詩の漁火でしょう。ですが、近年は12月頃まで岩内沖でのスルメ漁が行われています。
岩内港に属するイカ船は、漁のあるところを北上したり、南下したりします。もちろん、毎度母港となる場所まで戻って水揚げするのではなく、その土地の港に水揚げするのです。いうなれば、漁師さんの出稼ぎというやつです。
遠くは岩内の船が長崎まで行ったり、逆に長崎の船が岩内に来て漁をしたりするのです。それを外来船と言います。
外来船が来るということは、イカの漁があり岩内の市場でセリにかかる数量が伸びます。港も活気づきます。また、船の人たちが滞在することによって、生活費が町に落ちるという経済効果もあります。ですから、やはり海は豊であってほしいのです。