月別アーカイブ: 2011年12月

いわないスキー場は1980年にオープン

 今月の日曜日の話題は、マラソンを中断させていただいて、岩内町におけるスキーのお話を連載いたします。

 岩内町にリフトがかかったスキー場がオープンしたのは、1980年です。私が高校を卒業し、浪人生活を送っていた年でした。写真は、例のごとく弊社事務所2階に眠っていた、最初のパンフレットです。

 最初は、リフトが3本。第一リフトはペアで、第2、第3リフトはシングルでした。登山ルートと同じ西側尾根に沿ってにリフトがありまして、風がものすごく強く当たり、寒かった記憶があります。なんと、ナイター設備もあったのです。

 初心者にとっては、最後に急斜面となって、大変なコースでした。一方、上級者にとっては、なだらかな斜面で、飽きてしまいます。翌年、左側の尾根に、シングルリフト3本ができました。こちらのコースは上級者も満足できる斜度を有していましたが、リフトが長く相変わらず、岩内特有の冷たい西風を受けて、寒い思いをしていました。

 しかし、時代はバブルで「私をスキーに連れてって」の映画が大ヒットのスキーブーム。スキー場利用者は1990年までどんどん増えていきました。日本海を見下ろすロケーションも素晴らしく、吹雪でなければいいのにねぇ~と、スキーをする人はだれしも言っていました。

 今日は、ここまでです。続きはまた来週日曜日のこの場所で。

 パンフレットの地図をご覧ください。道央自動車道と札樽自動車道が繋がっていません。積丹半島も道が繋がっていません。航空会社は「東亜国内航空です。それだけとっても、このパンフレットはかなりのレアものでしょ。

浜のかあさんたちの連載記事

 北海道新聞後志版では、3回連続で岩内支局の長谷川記者が、浜のかあさんたちとスケソについての話題を載せています。長谷川記者はどんどん縮小されているはえ縄漁を、なんとか記録として残しておきたいと常々言ってました。

 先日は、はえ縄で使われるエサの仕掛けについて、書いていました。一本の長い紐に何本もの枝糸がついていて、その先には釣針があります。その釣針にエサのサンマをつけるのですが、縄を海中に入れるときに、ぐちゃぐちゃにならないようにするための素晴らしいテクニックがそこにあります。

 その仕掛けを作るのは、浜のかあさんたちです。長谷川記者は真面目でおとなしいので、取材のとき浜のかあさんたちには絶好のいじられ役になったと想像できます。

 岩内の浜は、こんなかあさんたちの技があったからこそ、成り立っています。弊社の女工さんも含め、岩内の女性は良く働きます。それゆえ、岩内町は昔、離婚率NO.1になった事もあるらしいです。しっかりしなきゃね、岩内の男ども。

 

数の子の食育リーフレット

 数年前に、食育をテーマにしたリーフレットが届きました。社団法人日本栄養士会が企画編集発行しているものです。そこには、カズノコについての説明がわかりやすくされていました。

 ここ数年で、数の子を食べなくなった、魚を食べなくなったという人が多くいます。魚の知識をもっと知ってもらえれば、興味が出て、魚を食べてもらえるようになる。さらに生活習慣病の予防にもなるという利点もあるのです。

 私がこうしてブログに魚の事を書いていること、北のお魚大使の試験を受けた事などは、そんな魚の知識をもっと皆さんに知ってほしいという単純な発想からでした。

 リーフレットには、コレステロールが高いと思われてたカズノコは、意外に低いことが分かったなど書かれています。肉中心ではなく、バランス良くEPAやDHAが豊富に含まれているカズノコや魚類を取る事を勧めています。

 リーフレットは、CPKA(カナディアンパシフィックカズノコ協会)のホームページで見る事ができます。一八の商品は、なんとDHAとEPAが豊富なものばかり。みなさんの健康をお手伝いする、一八の商品なんですね。

次々にやってくるアンケート

 昨年の今頃も書かせていただきましたが、経済産業省や、北海道庁から依頼を受けて、~~についてのアンケートにご協力くださいという封書が届きます。それも一通だけでなく、何通もです。

 水産業界にとって12月は、商品の動きが多いために、非常にあわただしい日々が続きます。そんなときですから、無償の協力をせよというアンケートを送られてきても、いかがなものか?と感じてしまいます。お願いですから、アンケートは今時期は送って来ないでください。これも税金かと思うと悲しくなります。

 もうひとつ、内容にとても興味があるセミナーの案内が届きましたが、これまた12月のど真ん中。なぜこの時期さ?と言いたくなります。心に余裕がなくて、つい愚痴ってしまいました。ごめんなさい。

 ではいつならいいのか?っていうアンケートが送られてきたりして。

たつかまの新聞記事

 12月6日の後志版にたちかまの話題が出ました。岩内では、スケトウダラの白子のことを、「たち」ではなく「タツ」と言います。なぜかはわかりませんが、親魚のスケトウダラも、スケソウダラ(一般的な会話ではスケソ)が正式名称だと思っている人もたくさんいます。

 記事にも書いてありますが、30数年ほど前は、たらこの原料となる生子を取りだす作業をして、「タツ」がたくさん出ると、女工さんたちに持たせたり、ご近所に分けたりしたのです。そこで、器用な人はそのタツをかまぼこにしたものです。

 この数年間、ずいぶんTVなどのマスコミで岩内の「タツかま」が注目され、商売で販売しているところは、注文をかなり待ってもらっている状態が続いているようです。追い打ちをかけるように、原料のスケソの漁が低迷しているのですから、皮肉なものです。

 この「タツかま」(タツのままぼこ)は、網で獲ったスケソではできないと言われています。網のスケソは、海中で死んでタツに海水が多く含まれてしまうからだとのこと。岩内の釣スケソならではですね。

 大変申し訳ありませんが、弊社ではタツかまは販売、取扱はしておりません。釣たらこはもちろん、製造、販売しております。

消火栓の冬支度

 赤い消火栓も冬対策をしています。消火口のところから、ぞうさんの鼻のように、上に伸びています。最初はなんぞや?と思っていましたが、雪が降り積もると納得がいくのです。(真冬の状態は、こちらです)

 場所によっては、ほっておくと、上に伸びた口までもふさがってしまうため、消防の人たちは、定期的に巡回をして、消火栓周辺を除雪しています。岩内のいたるところにある消火栓。大火を経験し、火に対する気構えは他の自治体に比べると意識が高いように感じます。

 いつも思うのですが、ちょっと遊び心を使って、顔を書いたりしたらダメでしょうか?いろいろな表情の顔などを作って、どこにどんな顔があるとか、動物の体の一部を想像させるとか、いろんなお楽しみがあってもいいのじゃないかと思います。

 私は最近の子供が外を歩かなくなっているのを憂慮しています。消火栓を使う時は、必死なときだから、そこに遊び心を入れるなんてけしからんと言われてしまうかもしれませんが、一つの提案としていかがでしょう?

スケトウダラの煮付け

 11月から始まったはえ縄のスケトウダラ漁。スケトウダラのはえ縄漁は岩内が発祥の地です。網で獲るのと違い、いわゆる一本釣りの状態で船に引き上げられるので、鮮度抜群。岩内の名産釣たらこの原料だという事は、あまりに有名です。

 さて、親のスケトウダラ。岩内のたら丸君の元魚ですね。いろいろな料理の方法があります。古くからのカラカラになるまで干して、むしって食べる。一夜干しにして焼いて食べる。今はあまり家庭で作らなくなりましたが、でんぶの原料(岩内では“そぼろ”と言います)。そして、煮付け。

 写真は、親戚のおばさんが作ってくれた頂き物です。海からはえ縄で水揚げされたのが、夕方4時。すぐに加工場で処理されて煮付けられたのは、6時。私のお腹に入ったのは、8時。地元ならではですね。

 漁師さんたちが寒い海上でがんばって釣り上げたスケトウダラ。加工場で女工さんたちが手早く処理。食べるまでには、そんなスケトウダラの背景を想像しながら、お召し上がりください。こんにゃくと生子(生のスケトウダラの子)を一緒に煮付けてもいいですね。冬ならではの食卓のメインディッシュです。

 

ニセコいわないスキー場は23日オープン

 岩内町には、ニセコいわないスキー場があります。平成23年の今年のオープンは12月23日(金曜祝日)で、当日はペアリフトが無料で乗り放題となっています。

 今年もリフトはペアリフト一基だけしか動きません。ただし、数年前からキャットツアーという雪上車で上部まで運んでもらい、パウダースノーを滑るという企画が今年もあります。予約は、すでに順調に埋まっているようです。

 私たちが子供の頃は冬のスポーツと言えば、スキーしかありませんでした。野球部やバスケット部に入っていても、冬になるとスキーをするのが当たり前でした。

 しかし、昨今はインドア施設がいろいろと整ってきた事、スポーツの多様化で、スキー離れに拍車がかかっています。せっかく雪国に住んでいて、ニセコという世界的にも素晴らしいロケーションと雪質を備えているのです。「やらなきゃ損だよ」と思わず言ってしまいます。

 しばらくスキーから離れていたお父さん、お母さん。今は道具もかなりお安くなって昔よりもとても操作性が良くなりました。ぜひ「昔取った杵柄」を発揮して健康増進いたしましょ。

路面は鏡の状態

 12月2日晴天の気持ちよい朝でした。放射冷却状態で、気温は下がりました。青空と白い雪は、とても素晴らしいコントラストで、今までのどんよりした曇り空から一気に解放された気分になります。

 女工さんたちを迎えに車で走っている時に、ニセコ連峰のワイスホルンから日が昇ります。戻ってくるときに海が見えますが、岩内港のすぐ近くでは、「けあらし」と呼ばれる湯気のような状態が見えました。海水温と気温の差で生じる現象です。

 写真のように、日中は西の空から降り注ぐ太陽が、眩しく光っていました。光りは太陽からの直接だけでなく、濡れた路面が鏡のように反射するので、車のサンバイザーでもまぶしさを防ぎきれなくなってしまいます。

 この状態が、夜になるといわゆるブラックアイスバーン状態で、ツルツル路面になります。本格的な冬はずいぶんと遅れているなと感じますが、週末はまた荒れるようです。こうして、荒れた天気と、穏やかな日が交互に来ながら、冬へと進んでいきます。

 山があるから谷がある。忙しいときがあるから、暇な時もある。儲からない時があるから・・・・・やっぱり儲からない。今年もあと一カ月、がんばるぞっと。

塩数の子の塩抜き

 お正月にはなくてはならぬ、数の子。一般的に数の子とは、塩数の子を言いますが、数の子には干し数の子や味付け数の子などの商品があります。

 干し数の子も塩数の子も冷凍技術が発達していない時代の保存に適した商品でした。ただし、それだけではなく、旨みを閉じ込めるという理屈も存在します。伝統的な手法こそ、素材本来の旨みを生かす方法でもあるのです。

 とはいえ、塩数の子の塩抜きが面倒だという気持ちもよくわかります。上手にできない、失敗するという人は、真水でどんどん抜いてしまって、後から薄い塩水を浸して塩分を調整するという方法もあります。

 私は、完全に塩を抜いてしまって、それから海洋深層水(原水)に漬込みます。岩内にお住まいの方ならば、深層水は簡単に手に入るので、ぜひお試しください。もちろん一八の塩数の子をお求めいただいてですよ。ありがとうございます。