月別アーカイブ: 2012年4月

国富の煙突

 写真の構図としては、よくないのですが、小樽方面から岩内に向かうとき稲穂峠を下った共和町の国富という地名にある大きな煙突。写真では小さく見えますが、50mほどの高さがあるとのことです。

 ここは明治22年銅鉱山として登記。昭和19年まで鉱山としてありましたが、昭和21年資源枯渇で自力鉱山を中止。のちに道内唯一の銅・鉛製錬所として稼働したとあります。その精錬所として何年まで稼働していたかはわかりません。私の記憶にあるのは、住友シポレックスの新素材会社が最近までありました。煙突から煙が出ていたのは一度も見たことがありません。

 現在は、煙突のふもとにある建物は、岩内町の日本アスパラガスという会社の所有になっています。煙突まで所有しているかはわかりません。

 子供のころは、あの大きな煙突に興味があったのですが、年齢を重ねるとともに、意識しなくなったしまいました。でも、昔岩内や共和に住んでいた方にとっては、この煙突は象徴的なものだったのですよね。

 近くに行ってみたいなと思うようになりました。やっぱり明治からある建造物なのだから、崩落の危険とかあるのでしょうかね。観光客のみなさんは、こんな煙突に興味はありますか?

 

研考会(みがこうかい)

 岩内町は、身欠にしんの品質、生産量ともにトップクラスの町です。しかし、販売先は本州がほとんどで、地元での消費は少なかったのです。

 平成5年岩内信用金庫に勤務していた、吉藤さんと言う方が代表となって、研考会(みがこうかい)という組織を立ち上げました。岩内町には、たくさんの身欠にしん加工屋があるのだから、地元で身欠にしんをたくさん食べてもらうために、いろいろと研究しようというものです。ひとつの町興しですね。

 加工屋さんが中心になるのではなく、銀行マン、神主さん、主婦など、消費者側からの視点で研究しようというものでした。本州の消費地に出かけ、利用方法を探ったり、栄養について研究したり。

 その中で、地元の主婦が身欠にしんを使った面白いレシピを発表しました。それが、弊社のホームページにもある、身欠にしんの料理集という形になったのです。

 身欠にしんって、こんな使い方もあったんだ、こんなに美味しかったんだという再発見。代表の吉藤さんは、この活動にまい進し、その活動を認められて、赤レンガフロンティア賞?だったかな~を受賞されました。

 では、読者の皆さま、このレシピ集にジャンプして、何か一品、身欠にしんでお料理を作ってください。もちろん、身欠にしんは、品質抜群の一八からお求めください。【ご注文はこちらです】

ランニング中の音楽

 ランニングしながらイヤホンで音楽を聴く姿は今では一般的になりましたね。特にトレッドミルの上を走っている時は、景色も変わらず、ディスプレイの数字だけを追うようになってしまうので、音楽を聴くのは、気持ちの上でいいと思います。

 使うときの注意点として、ロードを走るときは、車やほかの音が聞きにくくなることです。公道では自己の世界に入り込んではいけません。ボリュームは大きくしないで、外の音も聞こえるように気をつけたいものです。

 マラソン大会本番での使用はやめたほうがいいと思います。せっかく応援してくれる人がいるのに、イヤホンをしていると応援を拒絶しているように感じます。もっとも、それこそ個人の勝手だと言われてしまえばそれまでですが、大会の一番の喜びは、応援を受けながら走ることができることだと私は思います。

 アップテンポの曲を集めて、意識を高揚させる人、ペースは全く関係のない曲を聴く人。エクサミュージックなどのランニング用のリズムにした曲を利用する人。どんな方法であれ、音楽によってモチベーションを維持できるのはいいですね。

 写真は私が使っているものです。以前は耳の穴に入れるものでしたが、すぐ落ちてしまっていました。この耳にかける方式はそんなストレスが無くなりました。どんな音楽を聴くかですか?私は70年代、80年代の洋楽オタクでした。でも今はあまりこだわりません。

にしんジャージャー麺

 藤女子大の論文からのにしんのおかげを使ったレシピ第2弾です。その名は「にしんジャージャー麺」。

 にしんのおかげの味付けで、ひき肉やにんにくと炒めてあるのが特徴で、麺のほかご飯にも合うのが特徴です。写真はトマトがのっていませんが、のせると色合いも良くなります。

【材料4人分(1人分)】

●豚ひき肉 300g(75g)  ●トマト 320g(80g) ●きゅうり 180g(45g) ●レタス 100g(25g)     ●長ねぎ 50g(12.5g) ●中華生麺 480g(120g)  ●しょうが 8g(2g)  ●にんにく 8g(2g)       ●ごま油 14g(3.5g)

A ○水 40g(10g) ○にしんのおかげ52g(13g) ○砂糖 28g(7g) ○酒 30g(7.5g) ○オイスターソース 34g(8.5g) ○酢 10g(2.5g)

白いりごま  適宜

【作り方】

  1. トマトは薄切りまたはくし切りにする。きゅうりは細切りにする。レタスは1枚を4等分くらいにちぎる。長ねぎ、しょうが、にんにくはみじん切りにする。
  2. フライパンにごま油を熱し、しょうが、にんにく、長ねぎを炒める。香りが出て来たら、豚ひき肉を加えてさらに炒める。
  3. 肉の色が変わったら、(A)を加えて汁気がある程度なくなるまで炒め合わせる。
  4. 鍋に湯を沸かし、麺をゆでる。ゆで上がった麺を冷水でしめ、皿に盛る。2の肉みそをのせ、きゅうり、トマトを飾り、好みで白いりごまをふる。

藤女子大学紀要,第49号,第Ⅱ部:45-49.平成24年 より

キアンコウ

 北のお魚大使の教科書には、北海道で漁獲される魚のことが詳しく書かれています。私もこの教科書でいろいろなことを学びました。ただ、やはり本物を見て、市場に出入りしている人たちの声を聞いて、知識と現物を照らし合わせることも大切だと思います。

 先日、市場に行きアンコウを発見。ところが、岩内で漁獲されるアンコウの正式和名はキアンコウなんです。でも、正式和名のアンコウも存在します。一般的に北海道で漁獲が多いのは、キアンコウなんですね。

 数年前までは、アンコウといえば、茨城産が多いと思っていました。昔、北海道ではあまり重宝した食べ物ではなかったからでしょうか。最近でこそ、そのおいしさがわかってきて、アンコウ鍋用に全部おろした切り身がひとつのパックで売られているのも見かけます。

 もうご存じの方には言うまでもないでしょうが、アンコウの七つ道具と言えば、きも(肝臓)、えら、とも(ひれ)、皮、ぬの(卵巣)、水袋(胃袋)、柳肉(身肉、ほほ肉)です。特に、「あんきも」と呼ばれる肝が味の決め手になることは有名です。

 夏に獲れるものと冬のもののおいしさはほとんど変わらないという研究結果が出ています。でも、やっぱり寒い時期の鍋として食べるから、冬のほうがおいしく感じるのでしょうかね。それにしてもこのドスのきいた顔、なんか皮肉でも言いそうで・・・私はしばし耳を傾けていました。

子供の頃の思い出~夜回りの鐘の音

 全国的に急速に発達した低気圧によって、強風による被害が出ているようです。岩内町の4月4日は、日中吹雪になり、横殴りの風で大荒れでしたが、大きな被害もなく終わったようです。

 日中、消防車がチンチンチンと音を鳴らしながら、町内を回っていました。強風による火災の注意を促したものです。これは昭和29年の大火のときの強風のことを思い起こすためでしょうか。

 ちょっと昔のお話。私が幼少のころ、母親が私を早く寝せるために言ったこと。夜8時から9時頃にかけて、今回の消防車のようなチンチンチンという音を鳴らす人が回っていました。当時は車ではなく、人が手で鐘を鳴らしながら、火の用心と夜回りしていたものだと思います。

 母は私に、そのチンチンおじさんは、まだ寝ないでうろうろしている子を連れていく、「人さらい」だと言って、「早く布団に入らないと、さらわれちゃうよ!」と言うのです。私は、その音が聞こえると、とっさに布団にもぐりこみ、音が遠くなるのを待ちます。

 なんとも今思うと、かわいい子ですね。でも、こんな子供騙しは言っていいの?クリスマスのサンタのような夢のあるようなことならいいと思うけど。

 いずれにせよ、岩内町は大火という過去があるわけですから、災害に対しては万全の注意をしましょう。写真はこの話題には関係ありませんが、4日夕方の海の様子です。

『八興会館』 その6

 八興会館に集まった子供たちは、熱心な先生たちの元でどんどんと強くなったと聞きます。いろいろな大会にも参加しては賞をとり、またそれが励みとなって練習する。

 当時の共和村(現共和町)などからも有段者が来て指導を協力してくれたとも言われています。また、警察に勤務する有段者も。どんなスポーツでもそうですが、上手な人が目の前にいれば、その人のようになりたいとも思うでしょうし、技を真似てみたり、存在そのものがよきお手本となりますね。

 ついぞやは、紀伊右エ門の出生の地である佐渡にまで子供たちを連れていき、親善試合を行ったこともありました。そんな人ですから、子供たちには“館長さん”と呼ばれ、慕われていたと思います。

 ただ身内にとって残念ながら、紀伊右エ門の八興会館に対する思いは伝わっていませんでした。世に名を残す人の影には必ず、その人を支えた人たちがいます。子供ながらにもそんな周りの人たちの苦労を目にしていました。孫である私にとっては、八興会館に行けば、「館長さんの孫」と呼ばれることに抵抗感を覚え、近寄るとよく思わない子もいたことも確かです。

 私は、八興会館に足を踏み入れなかった孫です。この八興会館について書く資格はないのかもしれません。八興会館が取り壊された今、祖父である紀伊右エ門に対し、私が唯一できることは、八興会館のことを文字として記録しておくことであるのではないかと思い、綴っています。

 写真は、弊社事務所2階から出てきたものです。柔道を習っている子供たちが真冬に雪の上をはだしで走っているんです。見ているだけで冷たい。でも、子供たちの顔がとても生き生きしていますね。 

 バックナンバーはこちらです。

 その1 

 その2

 その3

 その4

 その5

岩内町から銭湯がなくなりました

 道新後志版に出ていましたが、岩内町内で最後の銭湯だった小松湯が、平成24年3月31日をもって営業を終了しました。昔、岩内に住んでいた方にご説明するならば、荒井大学堂さんの向かい、ショッピングプラザ・ヤダさんのとなりと言えばいいでしょうか。

 新聞によると、小松湯ができたのは、1939年(昭和14年)。50年~60年台は、岩内町には10軒以上の銭湯が存在していたようです。よくここまで頑張って商売を続けてくれたなぁという感じです。

 銭湯の減少は、家庭にお風呂ができたこと、後継者不足、人口減少、燃料費の高騰。いろいろな理由があってのことでしょうが、時代の流れというものでしょうね。

 ただ、岩内の場合は、円山の温泉を銭湯代わりにしている方も結構いるんです。車で毎日温泉に入りに行くのですから、ちょっと贅沢に感じるかもしれませんが、それまた岩内らしいのかもしれません。

ハッカクは八角形?

 ハッカクというお魚をご存じですか?正式和名は、“トクビレ”。漢字で書くと、“特鰭”。雄は背びれと尻びれがうちわのように大きくなることから、そう呼ばれています。こちらの地方では、ハッカクという呼び名が主流で、魚体の横断面が八角形をしているからだと思います。

 お刺身が美味しいんです。透き通った白い色をしていて、お醤油に身をつけると、お醤油皿に脂が残り、脂がたっぷりあることがわかります。でも、生で食べる時は、アニサキスという虫にお気を付けください。

 小樽の居酒屋などでは、塩焼きでメニューに載っているのを何度か見たことがありますが、どちらが主流かはわかりませんので、お召し上がりになりたい方は、飲食店にお問い合わせください。

 このハッカクの顔と姿は、タツノオトシゴを横にしたように見えませんか?触ると、ゴツゴツでトゲトゲしていますが、よく見ると、なんとも愛嬌がある顔をしています。漁獲量が少ないために、ちょっと割高なお値段ですが、おススメのお魚です。

3月28日付(2012年)の道新に北海道マラソン特集

 こんなに早くに北海道マラソンの特集記事を載せるなんて、今まではなかったのに、ずいぶんと気合が入っているなぁ~と感じながら読みました。

 ロゴマークが新しくなったこと。定員が昨年の9,200人から11,000人になったこと。スタートが9時に早まったことによって、今までの代表選考レースから市民マラソンへ衣替えをする記念すべき大会だと書かれてあります。

 北海道マラソン参加者の4割は道外からとのことで、スポーツ観光と位置付ければ、その経済効果はかなりのものになりますね。そういえば、3年ほど前の大会で、岩内出身で埼玉在住の友人がランニングの友人を連れて北海道マラソンに参加しました。前日、いっしょに食事をして、お土産もたんまりと買っていましたものね。2泊と飛行機代、お土産代などかなりのお金が落ちたわけですから、たしかに経済効果はすごい。

 でも、制限4時間の時代を知っている人にとっては、大会が肥大化することに抵抗もあることでしょう。私はもちろんその気持ちもありますし、多くの人に楽しんでもらいたいという気持ちもあります。それよりも、申し込みから漏れてしまうことのほうが不安です。

 どんな大会になったとしても、私は走らせてもらっている立場ですから、わがままは言いません。でも、願いがあります。北海道マラソンは、日本で一番素晴らしい大会だと言われたいのです。それは、コース、景色、応援、ボランティア、運営、などすべてにおいて「日本のマラソン大会の理想」と言われるように。なにより、ランナーのマナーが一番だと言われたいです。ねぇ、みなさん、そんな大会になるよう、努力しませんか?