いい成績を残した時は、レースを振り返って、楽しく文章を書くことができるのですが、今回のように不本意な成績で終わった後は、なかなかキーボードのタイプが進みません。でも、この悔しさを残しておきましょう。
3日前の木曜日に微熱が出て、食欲が急になくなりました。理由は、いろいろあるのですが、要するに体調管理ができなかったのです。マラソンは、そんな体調管理を含めて、スタートに立つ前から全てがレースなのだという事。
前夜も1時間おきに起きては、トイレに行く状態でした。不安と焦りで精神的にも参ってくるものです。ただ、そこまで悪いとあきらめもついて、ペースを落として完走狙いに変えました。
結果は30キロからはペースを上げることができるほどでした。810位、3時間27分41秒という残念な結果でしたが、スタート前の状態を考えると、よく走りきれたと思います。
でも、ランナーのみなさん、体調が悪い時は、レースでは決して無理はしない、または出場しないだください。私の場合も、ちょっとでも具合が悪くなったら、あきらめると決めていました。曲りなりにも、私は経営者であり、会社の責任者です。何かあってからでは遅い。でも、夢を追いかけたい、そんな葛藤があり、自身を冷静に見ることを心がけました。
スタートが変わりました。札幌を象徴する大通り公園での発着。札幌テレビ塔電光掲示板でカウントダウンの表示。スタート時間が9時になったために、涼しい時間帯でのレース・・・だったのに、スタート時点で29℃のアナウンス。
陸連登録のAブロック、Bブロックは駅前通りに並び、C、D、Eブロックは直角に曲がった大通り公園に面した道路から。ところがスタートして、Bブロックが走り終わるまでC以下の人たちはスタートできず。Cブロック前方にいた私のロスタイムが1分30秒でした。
紙コップは今年は小さくなりましたね。どっちがいいのかわかりませんが、体を冷やすのに、2個は使いました。ゴミ箱に捨ててとありますが、ゴミ箱の設置の仕方を変えると、皆もっと協力してくれると思います。
暑い中、毎度頭が下がる応援とボランティアスタッフ。往路では復路側の給水スタッフからの大きな掛け声。「元気で戻っておいでよ~!」。高校生たちが汗を流しながら、延々と演奏し続ける姿。そんな中で走る事が出来て、本当に幸せを感じました。
今年は特にスイカやトマトなどを出してくれるなどの私設エイドが増えました。私は利用しませんでしたが、ランナーによっては、とてもうれしいオアシスに感じたと思います。
北大構内は、今年は木陰で気持ち良く走り抜けることができました。赤れんが庁舎をすり抜け、ゴールに向かうまでは、たくさんの人を両側に見ながら、まさに花道でした。そのコースを作るために、交通規制で迷惑した人もたくさんいらっしゃることでしょう。ごめんなさい。でも、協力ありがとうございました。
私だけでなく出場した人それぞれが、いろいろなドラマを持っていると思います。そして、また皆新たなドラマを求めて、走り始めていますね。
がっかりした姿で言葉少ない私に妻はこう言いました。「走りたくったって、走れなかった人がいるんだから、いいんじゃない?」。その通りです。走る事ができる体があること、スタートラインに立てる自身がいること。今回は、大きな夢を達成するための一つの試練だったと考えれば、笑顔が出るというもの。
個人的に応援してくださった皆さん、声をかけてくださった沿道、ボランティアの皆さん、関係された全てのみなさん、ありがとうございました。