日別アーカイブ: 2012年12月7日

岩内町の20世紀写真集より~はえ縄の縄づくり

 岩内のたらこが素晴らしいという原点は、はえ縄漁によってもたらされました。何が違うの?と一般のみなさんは思いますね。簡単に申し上げると、網で獲ると、魚は海中で死んでしまいますが、はえ縄は針で一匹ずつ獲るために生きたまま漁獲されます。

 そんな鮮度がいいのなら、皆なぜやらないのか?それは、仕掛けとなるはえ縄の縄の準備にシーズンが始まる前から、地道な作業が必要とされ、コストがかかるからです。

 写真をご覧になって分かるでしょうか?縄を海に入れるときに、それぞれがからまらないように芸術のように円形を作っていくのです。そして、ひとつのザルにいくつもの釣針がついています。ちょっと私の説明では不十分ですが、要するにとにかく手間がかかる作業なのです。

 スケトウダラの漁獲が激減し、はえ縄の船も3艘となってしまった事は、このブログでも何度も書かせていただきました。岩内町では、出漁する漁師さんに補助をしてまで、存続させようとしています。一つの文化でもありますし、たら丸君の原点でもありますからね。