『八興会館』 その4

 昭和38年に建設された八興会館。当初は剣道と柔道が半々のスペースで使っていました。数年後に本館の北隣に柔道場が建設されました。2階は卓球の台が数台並んで、ここは一般の人にわずかな料金を取って使わせていました。

 道場としての利用だけでなく、公共の施設として利用されてたのをご記憶にあるでしょうか?それは選挙投票所でした。今は大浜地区の人たちは、文化センターまで行って投票をしていますが、平成18年の取り壊しまでの間は、八興会館がその役目を担っていました。

 お葬式会場としても3度使われています。紀伊右エ門の妻、紀ナミが亡くなったときの葬儀で使われた時は、八興会館に入りきれない人と花が並んでいた記憶があります。次に管理人である大泉さんの息子さんがスキー事故で亡くなった時。最後は、平成3年9月館長である紀伊右エ門本人の葬儀でした。

 建物は隙間だらけの安い作りではありましたが、「道場の床は先生方と先輩方の汗と涙が染み込んだ宝物」という事を生徒のお父さんが言ってくれたと、大泉さんからお聞きしました。

 写真は岩内柔道会の創立50周年記念誌に載っていたものを使わせていただきました。上が開館翌年。下は本館ではなく、柔道の別館での写真です。胸に「八興」という刺繍が入っていたのですね。

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