この写真は、先週連休明けに市場から買ってきた青マスです。定置網でとれたものです。
ここ岩内では、マスを大きく2種類に分類し、本マス、青マスと言っています。本マスの標準和名はサクラマス。青マスの標準和名はカラフトマス。昔から、岩内沖では、この青マスの漁が盛んで、網ではなく、はえ縄の一本釣りでとっていました。5月ものよりも6月もののほうが脂がのっていて、「サケよりやっぱりマスだべ」という、マス好きの方がたくさんいらっしゃいます。
20年ほど前までは、岩内でマスの釣り船もあったのですが、全船撤退。檜山地方の船があったものの、平成5年、南西沖地震によって奥尻を中心に漁港が大きな被害を受けたのを境に、檜山地方のマス釣り舟がなくなってしまいました。
スケソウダラでも同じなのですが、網で獲るのとはえ縄で獲るのでは、コストがまったく違います。手の込んだ仕掛けをはえ縄漁ではしなくてはなりません。でも、生きたまま釣り上げるので鮮度は抜群です。
価格破壊だの、効率主義だのと言っている間に、次代の流れに逆らえず、マスのはえ縄漁は消えてしまいました。
一八では7.5kの木箱に一日で千数百箱を塩を切って作ったこともありました。今ではそんな風景を覚えている人は少なくなってしまいました。
岩内の青マス。うめぇど~。