またまた骨董品のご紹介。置き薬の箱です。今、みなさんのお宅には、置き薬箱は有りますか?
富山の薬屋さんが、ご家庭を一軒一軒訪問し、使われた薬の分だけを請求するというもの。古くなったものは、取り換えてそのご家庭に必要な薬を置いておくというものです。もちろん、大多数の読者の方はご存知だと思います。
弊社の前の工場長(19年前退職)は、自宅を民宿にしていました。そこに富山の薬屋さんが、長期で滞在して岩内のご家庭を回っていました。今は残念ながら時代の流れを受け、置き薬を背負って回る方もいなくなりました。ご家庭も同じようにコンビニやドラッグストアで薬を簡単に手に入れることができるようになったため、置く必要もないと考えるようになったと思います。
今のような宅配便が発達していなかった昔は、富山へ戻るときに岩内の名産品をお土産として持ち帰ったことは、昔、北と南の物資や文化を運んだ北前船と同じ役割を果たしてくれていたものだと思います。そんな文化がちょっと惜しい気もしますね。