大豆を使わずニシンと麹、食塩だけを発酵させて作った、まったく新しい調味料、「にしんのおかげ」。このネーミングについてお話いたします。
おもしろいネーミングだね。これでは商品がなんだかわからない。などという言葉をよく聞かされます。確かにその通りで、ネーミングからその商品がどんなものなのか想像できなければいけないというのは、よくバイヤーさんから聞かされます。
ところが、この「にしんのおかげ」は、説明するにピンとくる言葉がありません。一番妥当かなと思える言葉は、「にしん味噌」なのですが、ニシンに味噌を混ぜた商品というのは結構ありまして、それと間違えられては困ります。さらに、味噌という表現は、穀物(米、大豆、麦)に使ってよいとされていますので、誤解されたくもなかったということです。
かつてのニシン漁のおかげで、その食文化が残り、加工技術が今も伝えられて私たちが今ニシンで商売ができている。そんな先代への感謝の気持ちから「にしんのおかげ」と命名しました。
生産者の自己満足だと言われれば、その通りですが、そんな思いを乗せている商品です。味わっていただけると、その歴史を感じていただけると思います。