消えゆくブロック住宅

 岩内町はここ数年間で平屋のブロック住宅を取り壊し、新しい町営アパートを建て替えるという作業を進めています。岩内の風景で、一番変化のあるものが、ブロックの取り壊しと、アパート建設だと思います。

 宮園のブロックは、早くに建て替えられ、4階建ての立派なアパートへと変わりました。次いで、東山にできたときは、大浜のブロックに入居していた人たちが引っ越しました。今は大浜、栄と建て替わっています。写真は西宮園のブロックで、現在取り壊しが進んでいます。

 このブロック住宅は、ほとんどの人たちが部屋を増設したり、場合によってはお風呂まで作ってしまっていました。本当はいけないことのようですが、黙認していたようです。岩内町は面積が狭く、土地も割高だったためでしょうか。自分で持ち家をという夢を持つ人は少なかったのかもしれません。 

 少し前に、ある人が言っていました。「岩内の税制上の失敗策として、持ち家政策をとらなかったことだ」と。昭和29年の大火後にとにかく住む場所をなんとかしなくてはと建てたのがブロック住宅と聞いています。戦後と大火という経験を経て来た岩内の居住空間も大きく変化しています。

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