昭和40年代から50年代にかけて、塩数の子は「黄色いダイヤ」と呼ばれた時がありました。お正月のおせちにはなくてはならない物として、もてはやされました。お正月だけの商材ゆえ、投機的に在庫を抱える人も出たのです。
昭和55年、北商という会社が数の子の在庫を抱え過ぎて、倒産したという話は、業界の中ではあまりに有名です。その時代では、12月の半ばを過ぎて、品薄感が出ると数の子相場が値上がりする事がありました。それを見込んだのですが、度が過ぎたのです。
食べ物を投機の対象とするのは、私にはその感覚がわかりません。多くの水産加工業者は、一生懸命に汗して作った数の子だったはずです。
法人ギフトの目玉とされていた数の子も、今ではすっかり一般家庭で購入できる金額まで値下がりしています。そして、今年はさらにいくら、たらこ等の他の魚卵が値上がり傾向にあるので、数の子はとてもお安く、お求めやすくなっています。
塩抜きしたことがない人もたくさんいらっしゃるでしょうが、ぜひお安くなった塩数の子を使って、手づくりのお節料理にトライしてみてはいかがでしょう?もちろん、塩数の子の購入は、高品質でお得な一八からですよ。