岩内スキー場ができたのが、1980年。では、それまでは岩内のスキーヤーはどこを滑っていたのでしょう?通称観音山(かんのんさん)と呼ばれる、円山という岩内岳の手前にこぶのように突き出た山があります。その東側の北斜面を滑っていました。
リフトはありません。ですが、私が中学生になると、ロープ塔と呼ばれるものが、地元のある会社によって設置されました。
そのロープ塔は一本のロープが回転しているだけ。そのロープをつかみ、スキーをそろえて滑りながら登っていくのです。スキー手袋は摩擦によって、縫い目がどんどんほどけてしまい、何度も母に縫い直してもらったものです。
握力が必要なので、力のない女性や、私のように小さな体の子は、山頂まで行くことができず、途中で手を離してしまう事もよくありました。スキー手袋の上に、ゴム手袋をしてグリップ力を高めるという事もしました。
何年かしてから、細いワイヤーにTの字の取っ手をつけて乗るものに変わりました。ちょうどおしりをひっかけるようになってるのですが、最初ひっかけたすぐ後の衝撃をうまく吸収できず、転んでしまう人が何人もいました。
てっぺんに行くと、T字の取っ手を下に戻るワイヤーにヤジロベイ型にかけて戻します。とここまで読んで、その風景を想像できた人は、実際にそのロープ塔を使っていた人くらいなものですよね。説明が難しいのです。
私が中学、高校生だった時なので、1970年代のお話です。そのロープ塔の写真がないのが残念です。どなたかお持ちてはありませんか?ということで、今月の日曜日もスキーの昔話が続きます。来週もお楽しみに。