12月から毎週日曜日は、岩内町のスキー事情についてお話をしてきましたが、今回は現在のスキー場の事をお話いたします。私自身、運営側に携わっている人間ではないので、間違った事を書いてしまったら、ご指摘ください。
10年前に民間企業が撤退し、いわないスキー場は毎年、今年もリフトが動くのだろうかと言われてきました。リフトを動かすためには、それなりのお金がかかる。ロッジの運営には人件費もかかる。お客はスキー離れ。高速クワッドリフトが動かなければ、人が来ない。
そんな悪循環で廃止になるスキー場は、日本のスキー場を見てもあちこちにあります。そんな中で、岩内スキー場は町の有志による運営によってここまで来ています。
選択した道は、地元の子供が滑る最低のペアリフトを残す。クワッドは、メンテナンス費用がかかりすぎるために諦める。代わりに、パウダースノーを求める少数のお客を、キャット(雪上車で人を運ぶ)ツアーで、利益を確保する。
すなわち、このスキー場では、2極化を進めたという事です。ある程度のレベルの人たちにとっては、ペアリフトだけでは物足りないのですが、地元の小さな子供たちにとっては、気軽に滑る事ができます。キャットでは、パウダースノーを求める人たちにとっては、リフトがないことが逆に他の人たちが入って来ないというメリットにもなります。
ロッジの裏方では、昼食時の忙しいときだけボランティアとして、お手伝いをしに来る人もいます。なんとかこのスキー場を残したいという気持ちから、ここまで来ている事は、いろいろな人たちの努力があってこそだと思います。
時代とともにいろいろなものが変化しています。いわないスキー場は、そんな変化を経験して、また変えなければならない時が来ることでしょう。大切な事は、子供たちにとってどうなのか、を考えてあげるべきだと思います。