先日の北海道新聞には、小樽の海岸に群来(くき)が見られたと書かれていました。群来とは?ニシンが産卵のために群れをなして海岸にやって来る事を言います。その時、白子を一斉に放出するために、海が真っ白になります。
昨年は2月の上旬に群来のニュースが流れましたが、今年は2月の下旬なので、ずいぶんと遅れているようです。秋から冬にかけては水温が高いままだと報じられ、冬から春にかけては水温が低いままと報じられるここ数年です。これって、自然現象が遅れているのではなく、暦がずれているのでは?と冗談にも考えてしまいますが、さにあらず。
数年前、留萌にある水産加工業の同業者のお話です。突然漁師さんが「おめんとこで(お前のところで)、何流してんだ!」と怒鳴りこんで来たとのこと。外を見ると、海が真っ白。あっけにとられてよく見ると、ニシンの群来だったと。その漁師さんも初めて見る群来の姿だったと。
昔はもっとすごかったのでしょうね。最近は、トドやアザラシといった海獣がニシンを追って群れをなして来ているようです。網を引きちぎり、その被害も年々ひどくなっているとのこと。資源のバランスが崩れているのでしょうね。