ナマコという言葉を聞くと、何を想像しますか? 岩内の人たちにとって、ナマコというのは、「生助子(なますけこ)」のことを言い、生のスケトウダラの子を意味します。すなわち、たらこの原料です。
しかし、一般的には、「ナマコ」というと、グロテスクな風貌のとげとげのような突起物がある「ナマコ」のことを言います。正式和名は「マナマコ」。アカナマコ、アオナマコ、クロナマコの3つのタイプに区分され、北海道でよく見られるのは、アオナマコのようです。
このナマコ、市場の取引価格は、10年ほど前に比べると、10倍の値段に跳ね上がりました。昔は、500円/キロ程度だったのに、今は5,000円/キロ以上、シーズンの最初は6,000円を超えるほどの値段がつきました。
なぜ?中国経済の急成長のためです。中華料理素材として、北海道産はブランドとなっており、この後志地方のナマコは特に突起が大きいので商品価値が高くなるようです。写真は市場の職員さんが、表面にキズがないかをひとつずつ確認している様子です。これだけ価格が上がれば、やはり商品管理をしっかりしなくてはなりません。
ナマコの酢の物などは昔はお安く食べることができたのに、もう気安く食べることはできなくなってしまうのかな~。中国経済恐るべし。