北海道弁で『うるかす』という言葉があります。「お米を炊く前に、うるかしておいたほうが、おいしくできるよ」というフレーズ、聞いたことありませんか?
北海道や東北の一部の方にとっては、何をいまさら、当たり前だろと言われるかもしれません。でも昔、東京出身の私の妻は初めて聞かされたその言葉に、「何それ?」と。
漢字では「潤かす」。水につけておく、ふやけさせるなどの意味。干物や豆などを水に漬けておくときに使いますが、一番はお米でしょうね。本乾の身欠にしんを米のとぎ汁で戻すときも、「一晩うるかしておく」なんて表現を、意識せずに私たちは道外のみなさんに使っているかもしれません。
うるかすことにより、うまみを引き出したり、洗い物を洗いやすくしたり、すごいですね。全国の潤と名前の付くみなさん、あなたの名前はそんな力をお持ちですよ。ちょっと強引な終わり方でしたか・・・
愛すべき 故郷の言葉、しっくりきますよね。
ニュアンス、しぐさ、におい、情景、まで伝わります。
「あずましくない」とともに、北海道ならではの他の言葉に置き換えることができない方言ですよね。